最近、「Collabora Online – Built-in CODE Server」のアップデート中にエラーメッセージが表示され、アップデートができずにメンテナンスモードに入ってしまい、Nextcloudが利用できなくなりました。
また、何度試みてもアップデートが成功しなかったため、コマンドでの再インストールを行いました。
「Collabora Online – Built-in CODE Server」のアップデートエラーから、再インストールまでの一連の作業を備忘録としてまとめました。
メンテナンスモードの解除方法
メンテナンスモードになってしまうと、Nextcloudが利用できなくなり焦りますよね。
まずは、SSH接続してNextcloudのメンテナンスモードを解除しましょう。
- SSHでNextcloudのインストールディレクトリに接続します。
config/config.php
ファイルを開きます。
(例:vi /path/to/nextcloud/config/config.php
)'maintenance' => true,
の行を'maintenance' => false,
に変更し、ファイルを保存します。
これでメンテナンスモードが解除され、Nextcloudが再び利用できるようになります。
アップデートのエラー対策
アップデート中にエラーが発生する原因の一つは、タイムアウト設定が短いことが原因のひとつのようです。以下の設定を見直してみてください。
lib/private/Http/Client/Client.php
ファイルを開きます。
(例:vi /path/to/nextcloud/lib/private/Http/Client/Client.php
)RequestOptions::TIMEOUT
の値を 120 以上に設定します。(デフォルト: 30)
今後のために、タイムアウト設定を変更しておくと良いでしょう。
参考URL: Nextcloudのアップデートエラー対策
私の環境では、タイムアウト設定を120にしてもアップデートが成功しなかったため、再インストールを行いました。
Built-in CODE Serverのアンインストール
「Collabora Online – Built-in CODE Server」をアンインストールするには、次の手順で行います。
- Nextcloudの「アクティブなアプリ」の画面から「Collabora Online – Built-in CODE Server」を無効にします。
「削除する」
が表示されるので、クリックして削除します。
削除には時間がかかることがありますので、コーヒーでも飲みながら、リラックスして待ちましょう。
* 私の環境では、ファイル削除中にNextcloudの応答が遅くなりました。
Built-in CODE Serverのインストール
Collabora Online – Built-in CODE Serverを再インストールするには、次の手順を行います。
- SSHで利用できるPHPのパスを調べます。
find / -name php 2>/dev/null
複数のパスが表示されると思います。今回は「/usr/local/php/7.4/bin/php」を利用します。
- 以下のコマンドでPHPのバージョンを確認します。
/usr/local/php/7.4/bin/php -v
「PHP 7.4.33 (cli) (built: Nov 4 2022 11:57:39) ( NTS )」のようにバージョンが返ってくれば、PHPが使えます。
- 次のコマンドで、
occ
(OwnCloud/NextCloudのCLIツール)を使用して「Collabora Online – Built-in CODE Server」をインストールします。/usr/local/php/7.4/bin/php -d memory_limit=512M ./occ app:install richdocumentscode
* Nextcloudのインストールディレクトリでコマンドを実行して下さい。
まとめ
上記の手順で再インストールを完了し、Nextcloud Officeが使えるようになりました。
私はロリポップにNextcloudをインストールし、写真などのファイル共有に活用しています。
Nextcloudは、ブログ運営などで既にレンタルサーバーを契約している方にとって非常に便利ですが、トラブルが発生することもあります。
しかし、問題を解決する過程で得られる知識は貴重であり、個人的には、楽しみながらNextcloudを利用しています。
それではまた。
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